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シリコンバレーから新宿へ。引っ越しても就職してもやっぱり本ばっかり読んでる薬剤師さん?!


by sanakopi

新宿家政婦物語 その5

 短い仮住まいですから、ご近所づきあいの必要性はあまりかんじませんでしたし、お友達が欲しい、などという欲もなく、淡々とした毎日で、それでもいつくかはおもしろいシーンがございました。

 まずは、終わってみれば1度だけでなく、たしか3度ほどございましたが、警視庁のたぶん機動隊というんでしょうか、ご自分の筋肉だけでもそうとう分厚いようですのに、さらにそのうえになにやら着込んだり装備したりなさったみなさんが、バリケードなどを作って、一帯を封鎖されるところに出くわしました。

 最初に出くわしたときには、何か大事件がおこったのかときょろきょろしたり、その後のニュースなども気をつけて見ていましたけれど、別に何も報道されていなかったようでございます。特に大事件でなくても、バリケード作るものなのでしょうか・・

 とはいっても、作りっぱなしにして、一般人がまったく通り抜けできない、というようなことはなく、おそらく、実際に封鎖するのは一時なんでしょう、準備にとても時間がかかっているようでございました。細い道が入り組んでいて、全部閉じるのは人員もかかり、時間もかかるのですね。

 もしかしたら、ですが、封鎖の準備だけして、実際には封鎖されなかった回もあったのかもしれません。

 家政婦は、アメリカでも、高校を封鎖する警官たちを観察して、感心した経験がございましたので、背の高い人こそ少ないですが、十分に強そうな日本の機動隊のみなさまをすぐ近くで見ることができて、少し楽しく、得をしたような気分になりましたことをこっそり告白いたします。


 次に興味深かったのは、入居後気がついたエアコンの汚れを解消するために、管理会社が手配してくれましたエアコン洗浄業者のお二人でございます。

 お仕事がしやすいように、なるべく気配を消すようにしながら、お仕事振りを拝見させていただいたのですが、お若い男性のほうがベテランでいらっしゃるようで、中年の方のほうが、指示をあおぎながら作業をされています。

 ちょうど、そろそろひとり立ちしてくんないかな~、といったタイミングなのではと推察されます。

 経験のない家政婦の目から見ましても、まあ、手際の悪いこと・・・・横から手を差し伸べて差し上げたくなる瞬間が何度となくございました。

 ここでほうっておいたら、どうしようもなくなる、という大事なポイントでは厳しい叱責とともに、ベテランの若者の手が入るのですが、家政婦もはらはらし通し。

 それでもなんとか高圧洗浄と、ふき取りの主な部分を終え(実は、あとで家政婦が手の届くところ、拭きなおしたりいたしましたけれども)最後に取り外した前側をとりつけるのがどうしてもうまく行きません。

 ベテランの若者は、自分の担当分、中のフィルターの掃除をとっくに終え、撤収にかかっているのに、いつまでもぐずぐずと同じことを繰り返し、もうこちらの辛抱も限界、というところでやっと若者に助けを求める勇気がでたようで、ほっといたしました。

 若者が罵声を浴びせながら手に取ると、問題箇所をすぐに確認、あっという間に完了・・・・・

 それだけ手伝うと、最後までさっさとやってくださってもよいのに、やはり、ひとり立ちさせたいのでしょう、またすぐに車に戻られ、あとは後片付けと、噴出し口の羽根をつけるだけでございます。

 あ~~~

 この羽根をつける向きが、またおわかりにならない?!

 最後の最後になって、家政婦は、口を出し、手を出してしまいましたのでございます・・・・

 しかられ続け、冷や汗をかき続けている中年さんがお気の毒なのですが、でもこちらは賃金を払ってお願いしているのだから、という気持ちと、複雑でございました・・・・

 口の悪いあの若者も、辛抱強いものだわと尊敬の念すらわいてまいりました。

 人を育てるとは、かくも困難な仕事でございます・・・・・
by sanakopi | 2013-10-03 02:29 | Comments(0)