シリコンバレーから新宿へ。引っ越しても就職してもやっぱり本ばっかり読んでる薬剤師さん?!


by sanakopi

1984と動物農場 オーウェル

 村上春樹さんの、「1Q84」を読んで以来、そろそろ元ネタの「1984」のほうも読んでおかないとな。。。と思っていましたが、英語の先生から「すばらしき新世界」のほうを勧められ、よく並べて語られるSF名作のもう一方を先に読むことになりました。

 これはもう、「1984」に行くしかないな~~~、「すばらしき新世界」読後は、ある程度世の中を見る目が変わったような気がしたので、これは今、読むべきときだなと。

 そして「1984」を読むなら、先に「動物農場」を読んだほうがよいと、たくさんのレビュアーさんが言われていたので、素直にそちらから読みました。

 これはいい物語ですね!

 小学生でも読めるかも、(読み取れるかどうかは別です)というイソップ童話のような雰囲気です。

 しかし、これまたたくさん考え込むことができます。ソビエト連邦のできたころを風刺しているということですが、そういう型にはまった読み方だけじゃなく、現代にも当てはめて読むことはできます。

 農場にいるさまざまな動物たちが、いろいろな種類の人間を体現してくれているのですが、案外犬は頭が悪いと描かれていたり、エリートが豚だったりと、意外なところもありましたが、それぞれにほんとうにおもしろいのです!!わたし、干支はひつじなのですが、こんな風には生きたくないな、の最たるものだったので、複雑な気分でした。

 結末もひどいです。正義は勝つ、なんてことはなくて、すごく現実的・・・・・


 そのかんじが、「1984」になると倍増しました。後半ずっと苦しすぎて、読み進めるのがつらかったほどでした。

 それにしても大作です。つらくても最後までたどり着きたいと思えます。

 ストーリーはシンプルなので、私が一番印象深かったのは、新語法というのと、歴史の書き換えでした。

 新語法では、不必要な言葉がどんどん削られていきます。

 Good という完璧な言葉があるのに、それ以上何もいらない。Badさえ、Not Goodでかたがつく。

 日ごろ、英語の語彙不足に自己嫌悪している私は、しばし、それって極楽????と勘違いしそうになってしまいました。

 いろいろな感情、感じ方、それを伝えようとしてきたから人間は人間らしく生きてこられたのに。

 歴史、それは過去に起こった事実であるはずだけど、個人の記憶は、あいまいに流れ去っていくもので、公の権威が、記憶とは違ったことを事実として発表すると、そちらのほうが歴史として残っていく。歴史はいくらでも都合のよいように変えられていく。

 はて、自分が義務教育で、高校で、大学で学んできた歴史とは、ホンモノだったのでしょうか?

 今日、新聞で読んだことも、本当に起こったこと、そのままなのでしょうか?

 深く考えすぎると、ちょっとやばいことになりそうな、そんな本でした。


 今日は雨がぱらぱら、かと思っていたら、結構しっかり降っています。これは本当ですよ。




 
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by sanakopi | 2012-02-14 04:59 | 本の話 | Comments(0)