シリコンバレーから新宿へ。引っ越しても就職してもやっぱり本ばっかり読んでる薬剤師さん?!


by sanakopi

Three cups of tea

 一緒に読みましょう、と言ってくれるNさんのおかげで、なんとか投げずに最後まで読めました。

 この本は、グレッグ・モーテンソンという元登山家のアメリカ人男性が、K2の登頂寸前までいってあきらめたあと、自身もあわや命を落とすかという状況に陥り、その後たどりついた辺境の小さな村で、その清貧のくらしに感動し、長老と心を通わせるうちに、その村の子供たちに、とくに女の子たちに教育の機会をあたえたいと強く思うようになります。

 普通なら、その場ではそう思っても、もとの生活に戻ったら、そんなこと思い出の片隅に追いやられてしまうでしょう。

 しかし、彼は違いました。

 登山家のネットワークなども駆使して、なんとか、資金を集め、ひとつ、またひとつと、学校を建設していきます。

 彼の苦労は、こんな一つの文章で書き表わせるようなものではなかったのですが・・・

 活動が軌道になりだしたころ、彼自身が誘拐にあったり、ニューヨークの同時テロのときはまさにアフガニスタンにいて、スパイの疑いをかけられたりもします。

 そんな時もほんの一瞬も決意はゆらぐことがありませんでした。

 彼の謝辞でも、おもわずぐっときてしまったのですが、彼を支えた奥さんが、ほんとうに偉いと思いました。危険と分かっている場所へ送り出しつづけ、二人の子供を守り育てながら励まし続けたのです。

 こんなすごい人がひとりいるだけでも、やっぱりアメリカってすごいな、と思うんですよね。

 彼の活動が実を結ぶことで、タリバンに入る若者が少なくなったり、ジハードの考え方が偏ったものだという判断のできるイスラム教徒が増えてくれたら、それは戦争なんかより確実な平和への道筋にちがいないです。
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by sanakopi | 2011-01-27 07:36 | 本の話 | Comments(0)